みずほ法律事務所

弁護士コラム

慰謝料を双方に請求する際の注意column

2022.08.03

不貞行為の慰謝料は二重取りできないが、双方に請求できる

婚姻関係にある夫婦は「配偶者以外の者と性交渉をしない」という貞操義務に反することを不貞行為といいます。

不貞行為は民法における不法行為に該当するため、損害賠償責任を負うことになります。

二重取りはできない

例えば、不貞行為の慰謝料が全額100万円の場合、不倫相手に100万円、同時に配偶者に100万円請求することはできません。不貞行為の当事者双方に慰謝料を請求したい場合、原則として50万円ずつ請求することになるでしょう(ただし、金額の配分は調整可能)。

不倫相手と配偶者双方から慰謝料を受け取るケース

慰謝料の二重取りは認められませんが、不倫相手と配偶者双方から慰謝料を受け取るケースが存在します。

不貞行為の慰謝料相場

不貞行為の慰謝料は50~300万円程度が相場であると考えられています。慰謝料の金額は婚姻期間や婚姻関係の破綻の有無など様々な要素が合わさって算出されますので、いくら受け取れるか明確に予想することはできません。

目安としてどの程度の慰謝料が期待できるか、弁護士にアドバイスをもらってもよいかもしれません。

不貞行為の慰謝料請求方法

不貞行為の証拠を集める

裁判で慰謝料請求が認められるためには不貞行為の証拠が必要です。証拠がない状態で相手方が不貞行為を否定した場合には慰謝料の認定は難しいかもしれません。

不貞行為の証拠は「肉体関係があったと認められる内容」が望ましいでしょう。

慰謝料金額を決定し相手方に請求する

慰謝料の金額は事例によって異なりますので、弁護士に相談してから金額を決定しましょう。相手方が応じるかは関係なしに、慰謝料で請求できる金額には制限がありませんので、ご自身が妥当だと考える金額を請求してみてもよいかもしれません。

相手方が応じない場合には法的手段を検討する

交渉で相手方が応じなかった場合には、裁判で慰謝料請求することになるでしょう。まず、裁判所に訴状を提出して訴訟の提起をします。訴状には請求する慰謝料の金額や慰謝料を請求する根拠となる不倫の詳細などを記載する必要があります。

慰謝料請求する場合の注意点

不貞行為の慰謝料を請求する場合には弁護士への相談がおすすめ。弁護士に依頼することで慰謝料増額できる可能性があります。不貞行為の慰謝料を増額したい場合には離婚・不倫に注力する弁護士に相談することで有効なアドバイスをもらえるでしょう。 

06-6362-0011

メールお問い合わせ

LINEでお問合わせ