みずほ法律事務所

弁護士コラム

損害賠償と慰謝料の違いcolumn

2022.06.04

事故直後は慎重に!

慰謝料とは、数ある損害賠償の種類の1つ。一方、損害賠償は、治療費や修理費、慰謝料など、加害者に対して請求できる賠償金の全てを指します。

そのため損害賠償には意味合い的に慰謝料も含まれていますが「損害賠償=慰謝料」という認識は間違いなので、注意が必要です。

損害賠償の中に慰謝料が含まれているというイメージを持つと両者の違いが理解しやすくなるでしょう。

損害賠償の違い

次に損害賠償の種類を確認しましょう。損害賠償は大きく分類すると「財産的損害」と「精神的損害」の2種類です。

●財産的損害

財産的損害とは、事故被害によって失った財産・利益に対しての損害賠償です。車の修理代や仕事を休んでいる間のお給料など、金銭に対して影響の生じる損害賠償は基本的に財産的損害に該当すると考えて良いでしょう。

事故被害で物が壊れたり負傷を負った状況であれば、財産的損害は請求できると考えていただいて問題ありません。

●精神的損害

精神的損害とは、事故被害によって負わされた精神的苦痛に対して請求できる損害賠償、いわゆる慰謝料のことです。基本的に物損事故では請求できませんが、人身事故であれば請求が認められます。

慰謝料の金額を決める3つの基準

慰謝料の金額を決める3つの基準

財産的損害に関しては、損害の費用や利益を求める方法が明確で金額を把握しやすいですが、慰謝料の場合は精神的な苦痛という曖昧な基準であるため、どのように金額が決定されるのかイメージしづらいといわれています。交通事故の慰謝料には3つの算出基準があり、同じ負傷の度合でもどの基準が適用されるかによって金額が変わります。それぞれの違いについて理解しておきましょう。

自賠責基準

交通事故により負傷した被害者に、法令で決められた最低限の補償を行うことを目的とした基準。

任意保険基準

自動車保険会社が独自に設けている基準。自賠責基準よりも多くの保障が受けられる。

弁護士基準

裁判所の判例などを参考にした基準。自賠責基準や任意保険基準よりも高額な慰謝料が設定されることが多い。

基本的に「弁護士基準>任意保険基準>自賠責基準」で弁護士基準の慰謝料が最も高額です。多くの事故では自賠責基準か任意保険基準が適用されますが、弁護士を雇った場合には弁護士基準が適用される可能性が高くなるでしょう。

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